職場の大先輩が引退することになった。大変お世話になった方だった。最後にこのようなことをおっしゃった。
「女には子供を産み育てるという苦しみと達成感がある。しかし男にはそれがない。ぼーっと生きていても、自分が60歳、70歳になったときに人生に果たして何を残したのかというものがない。仕事を一生懸命やっていると、大変なことや嫌なことばかりだが、あとで振り返ってみるとそれが思い出となり、自分の人生の成し遂げたことになる。みなさんはもっと苦労してください。」
令和の世にそぐわないガチガチの昭和の世界である。ジェンダーの観点からも問題のある発言ともとれる。であるけれども、なぜか心打たれてしまった。
ワークライフバランス無し、社畜、ブラック労働、やりがい搾取、過労・・・。日本国の奴隷のような労働環境にはホトホト呆れ果てている。一方で大先輩の言葉にも確かに魂がこもっていた。
(あるいは大先輩なりに、仕事に何十年も打ち込んできて、いよいよ引退となったときに、そう思わないと自分自身を納得させることができないのかったのかもしれない。。。というのはうがった見方か?)
身体と家庭を壊さない程度に、もう少しだけ仕事を頑張ってみようかという気にもなってみた。(でも息抜きも大事ですね。大先輩もよく息抜きされていました。それも含めての昭和。)