アジアのお箸

中国語・韓国語・ベトナム語・広東語が似ているので同時学習してみるブログ(東アジア漢字文化圏の言語の比較・対照)

中国音韻学を勉強することで、中国語が下手くそになりました

日中韓越の漢字音の歴史的な変遷を知りたくて、中国音韻学という中国の昔の漢字音をたずねる学問を、なんとか独学で学ぼうとしている。これがめちゃくちゃ難しくてしんどい。


限られた自分の時間と体力を中国音韻学の泥沼のなかに沈めていると、そちらに頭がもっていかれる。そうすると、通勤電車でNHKラジオ講座の「まいにち中国語」を聞いても、現代中国語の発音やフレーズが頭に入ってこないし口からもすっと出てこない感覚におちいった。


私は特定の言語を流暢に話せるようになるよりも、複数の言語の歴史的・地理的なつながりを知りたいという関心の方が強い。強いのだけれども、それでも以前よりも現代中国語の発音が口から出にくくなっているのは、正直ショッキングだった。


語学学習はスポーツや楽器の練習と同じだ。学生時代に楽器をやっていたことがあるが、1日か2日くらい練習をさぼると、一気にヘタクソになってそれを取り戻すのに何日かかかるのを経験したことがある。うまい例を出せないが、たとえば楽器の練習時間を減らして、音楽理論の勉強をするようになったら、音楽に対する理解は深まるかもしれないが、当然ながら楽器の演奏はヘタクソになるよなあ。まあ仕方ないのかもしれない。


自分の人生、仕事や家庭もあるので、趣味に費やせる時間は限られている。それをどう割り振るか。難しい。でも完璧な割り振りなんて無理だから、まああまり極端に真剣に考えずに、興味のおもむくままに取り組んでみて、そのなかでヘタクソになったり、またちょっと復活してきたり、それを悲観せずに受け入れていくのがよいのかなあ。