アジアのお箸

中国語・韓国語・ベトナム語・広東語が似ているので同時学習してみるブログ(東アジア漢字文化圏の言語の比較・対照)

日本漢字音の重層

日本の漢字の音読みには、いくつかの系統がある(下記内容に間違いがあればご指摘ください!)。

呉音:昔の中国南部の漢字音、あるいは朝鮮半島の漢字音が入ってきた、などとされているもの。仏教とともに伝来した。あまり体系だっていない。驚くべきことに漢和辞典によっても呉音には差異があるほどで、はっきりわかっていないものも少なくないようだ。

漢音:呉音よりもあとに中国北部(長安)の漢字音を、遣隋使や遣唐使が学んで持ち帰ったもの。体系だっている。中国語の中古音をもっともよく反映している?

唐音:漢音よりもあとに、断続的に伝来したもの。現代日本語ではあまり用いられない。

その他:慣用音・外来音

韓国(朝鮮)漢字音では1字に対して原則として1音なので、日本語のように重層的ではない。
ベトナム漢字音は1字に対して複数の音があることも多いが、日本語のように系統だっておらず、どれがどの時代の音なのかはっきりしていない(と思われる?勉強不足のためよくわからない)。

私はこのブログを細々と書きながら、日中韓越の漢語系語彙を見比べるようなことをしている。それを続けているうちに、最近は特に、漢字の「音」が地域や時代によってどのように異なっていたり、どのように連続性があったりするのかについて、興味を持つようになった。上のように日本漢字音には複数の系統があることがはっきりしているので、単純に日本漢字音と他言語の漢字音を対照するだけではなく、日本漢字音の系統を意識した上で対照するようにしてみたいと思う。

そこで明日からの投稿では、日本漢字音には、(呉音)・(漢音)などと調べて書き足していきたい。なお呉音に関しては漢和辞典によって採用されている音が異なるが、手持ちの漢和辞典(全訳 漢辞海)のものを記載する。少しめんどくさいけど、楽しそうだから続けられるかな。私は少々言語オタクっぽいところがあるので、これを機にオタク度合いを微妙に増していきたいと思う。

(あいかわらず変なブログだなぁ。。。こんなことブログでやってる人いるのかなぁ。。。)