アジアのお箸

中国語・韓国語・ベトナム語・広東語が似ているので同時学習してみるブログ(東アジア漢字文化圏の言語の比較・対照)

【行先地】ということばと、国語純化運動

행선지(ヘンソンジ)という韓国語がある。「目的地」のような意味で、漢字の【行先地】を韓国漢字音で読んだ単語である。あきらかに日本語の「行き先」が由来となって、それが韓国語に流入して変化したものだと思う。

 

こういう日本語由来の漢字語が韓国語にはかなり多い。よく韓国ではこういう単語を 일제 잔재【日帝残滓】 などと呼んで、やたらめったら忌み嫌う傾向がある。そしてどうするかというと、 순화【純化(醇化)】 といって韓国固有語に言い換えようとする。

 

外国由来の単語を民族語に置き換えようとする運動は、なにも韓国だけではなく他の国々でもみられる現象である。自国の言語をどうするかはその国が決めることなので、外野がどうこういう話ではない、とは思う。

 

韓国のサイトを少し検索してみたら、さっそく、「행선지(行先地)」を「行く所」に言い換えよう、という主張があったのでご紹介。短い文章だったので、久々に韓国語の実地練習(?)をかねて翻訳してみた。

 


'행선지'는 '가는 곳' 으로
「행선지(行先地)」は「行く所」に

 

​'행선지'는 '목적지를 향해 가다'란 뜻의 '행선(行先, ゆきさき, 유키사키)'에 '지(地)'가 붙은 일본식 한자어로 일본 발음은 '유키사키'라고 합니다. 이는 '가는 곳' 혹은 '갈 곳'으로 순화해서 쓰는 것이 좋습니다.
​「행선지(行先地)」は「目的地に向かって行く」という意味の「행선(行先, ゆきさき)」に「지(地)」が付いた日本式漢字語で、日本語での発音は「ゆきさき」といいます。これは「行く所」あるいは「(これから)行く所」と純化して用いる(書く)のがよいです。

 

'행선지는 어디로 정할까'는 '갈 곳은 어디로 정할까'처럼 쓰입니다.
「행선지(行先地)はどこに決まるか」は「(これから)行く所はどこに決まるか」のように用いられ(書かれ)ます。

 

↓こちらのサイト 

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