アジアのお箸

中国語・韓国語・ベトナム語・広東語が似ているので同時学習してみるブログ(東アジア漢字文化圏の言語の比較・対照)

(再掲) 【越南(ベトナム)】を何というか

(本記事は2018/9/22の投稿の再掲載です)


国名シリーズ第4弾です。

ベトナムは漢字で書くと【越南】・・・。




日本語

ベトナム(Vietnam)

えつなん(越南)




中国語(普通話

Yuènán(越南)




韓国語

베트남(Vietnam)

월남(越南)




ベトナム語

Việt Nam(越南)




まずベトナム語では【越南Việt Nam】と書き、発音としてはヴィエトナムに近い音です。




日本語ではベトナムと、現地音に近い発音で呼びます。昔はヴィエトナムと表記していたこともあったようですが、日本人にはヴィの音は馴染みがないからか、今どきそのような表記は見かけません。また、日本語でベトナムのことをわざわざ【越南えつなん】と書くことも珍しいと思います。一部の堅苦しい表現にしか見られないような気がします。




韓国語でも似たような状況で、베트남と、現地音に近い呼び方をします。【越南월남】というと、ベトナムというよりも、朝鮮戦争のときに北朝鮮から南に超えてくることを主に指すようです。




中国語は、さすが漢字大国なのでしょうか、【越南】を自国流の音で(Yuènán)で読みます。




日韓は必ずしも漢字にとらわれず、現地音を尊重し、あるいは真似て、読んでいます。中国語ではまず漢字ありきで、それを自国流の音で読みますね。漢字という文字にどれだけ重きを置いているかの違いが見て取れるような気がします。