アジアのお箸

中国語・韓国語・ベトナム語・広東語が似ているので同時学習してみるブログ(東アジア漢字文化圏の言語の比較・対照)

【イギリス】を何というか

仕事のトラブル・板挟み・無理難題、自分自身の能力不足が重なり、辟易としています。今度また台風来るのですが色々大丈夫なのでしょうか。

 

国名シリーズ第6弾、イギリス。

 

日本語

イギリス(English)

えいこく【英国】

 

中国語(普通話

Yīngguó(英国)

 

韓国語

영국(英國

 

ベトナム語

Nước Anh(くに・英)

Anh quốc(英国)

 

【英】という漢字の読み方が各国語で違っていて、とまどいそうになります。

中韓では語末が-ngですが、日本語ではなぜか-iです。ただ、日本語の【えい】は漢音で、呉音では【よう(やう)】となります。-ngの音が-uに変わるのは日本漢字音ではよくあることで、呉音ではその法則通りですね。

ベトナム語ではAnhとなっていて不思議ですが、ベトナム漢字音(漢越)については勉強し始めたばかりなので恥ずかしながらよく分かりません。

 

なおベトナム語でイギリスの正式名称はVương quốc Liên hiệp Anh và Bắc Irelandというそうですが、これをじっと見ていると、ベトナム漢字音(漢越)がたくさん使われていることに気づきます。【王国・連合・英・と・北・アイルランド】ですね。一見何もわからないベトナム語ですが、漢字音の存在に気づけば一気に親近感がわくのは私だけでしょうか。英連合王国ではなく、王国連合英と、後ろから修飾していくところに、ベトナム語らしさが現れています。

 

2021/09/07追記

「中国語における東西言語文化交流―近代翻訳語の創造と伝播」という書籍によると、アメリカの漢語訳は、当初、香港において粤語(広東語)の音をもとにした「英」が主流であったが、その後、上海において呉語(上海語)の音でも「英」のまま普及したようです(粤語と呉語で「英」の読みが似通っていたためとのこと)。