アジアのお箸

中国語・韓国語・ベトナム語・広東語が似ているので同時学習してみるブログ(東アジア漢字文化圏の言語の比較・対照)

【益己】ということば

duolingoでベトナム語をやっていると、唐突に漢語系語彙が現れる。ベトナム語で「自己中心的な」をích kỷ【益己】というらしい。いかにも漢語系語彙という感じがする。中国語では検索してもあまり出てこないが。

 

duolingoのコメント欄(英語)をみると、こんなにたくさん新しい単語ばかり出さないでくれと、さながら阿鼻叫喚の様相を呈している。おそらく欧米系の方のコメントだろう。

日本人の私にとっては漢字で書ける単語は記憶に定着しやすく、なによりおもしろいので大歓迎である。これぞ漢字文化圏だからこそのメリット。欧米の諸言語でもラテン語由来の単語などは似ているから、それのアジア版ですな。

 

本題に戻るが、さらにベトナム語にはích kỷ hại nhânという慣用表現がある。漢字で書くと【益己害人】。日本語風に読み下すと「己を益して人を害する」とでもなる?これは「自分のことばかり考えて他人の利益を損なう」という意味らしい。こちらも中国語で検索してもほとんど出てこないので、ベトナム語独特の四字熟語なのだろうか。

 

今日の例文

 Tôi không ích kỷ.

 (私は自己チューではない。)