アジアのお箸

中国語・韓国語・ベトナム語・広東語が似ているので同時学習してみるブログ(東アジア漢字文化圏の言語の比較・対照)

【頻頻】ということば

「用心棒日月抄」に出てきた気になる言葉、第三弾は【頻頻】。これで最後です。
小説の文を引用する。

 間宮さまの調べがはじまった直後から、ご城下でひんぴんと暗殺が行なわれている。

小説内ではひらがな表記だが、ひんぴん【頻々】ということばが出てきている。「望ましくないことが何度も続けて起こる様子」という意味だそうだ。

中国語にもpínpín【频频】という言葉があるが、こちらは特に「望ましくないこと」に限定はしないようだ。

以下にまとめる。


日本語
ひんぴん【頻々】
 間宮さまの調べがはじまった直後から、ご城下でひんぴんと暗殺が行なわれている。

中国語(普通話
pínpín【频频】
 他最近在电视娱乐节目中频频出镜。
 tā zuìjìn zài diànshì yúlè jiémù zhōng pínpín chūjìng  
 (彼は最近テレビの娯楽番組にしばしば出ている。)

韓国語
該当なし

ベトナム語
該当なし


以上、3回にわたって、時代小説「用心棒日月抄」に出てきた古めかしいことばが、実はアジアの他言語にも存在することをご紹介した。
普通の語学学習に飽きたら、このようなアプローチで日本語と外国語を同時学習するのもおもしろいかもしれない。決して効率はよくないが。