アジアのお箸

中国語・韓国語・ベトナム語・広東語が似ているので同時学習してみるブログ(東アジア漢字文化圏の言語の比較・対照)

【問題を解決する】をなんというか

今回は【問題】と【解決】の2語を合わせた表現を、日中韓越でみていく。

 

日本語

もんだいをかいけつする【問題を解決する】

 

中国語(普通話

jie3jue2wen4ti2【解决问题】

 

韓国語

문제를 해결하다【問題를 解決하다】

 

ベトナム語

Giải quyết vấn đề 【解決問題】

 

中越は「動詞+目的語」の語順。

日韓は「目的語+動詞」の語順で、さらに目的語の後ろには助詞が付き、動詞の後ろには活用語尾が付いている。

 

この例だけをみると、素人目にはあきらかに中越グループと日韓グループの違いがくっきりとわかる。

言語類型論としては、中国語とベトナム語孤立語、日本語と韓国語は膠着語と分類されている。

しかし語族としては、中国語とベトナム語は別の語族で関連がなく、日本語と韓国語も別の語族で関連がない、とされるのが一般的である(ただし諸説あり)。

素人目には同じ由来を持ったグループに見えるのだが、いかんせん過去の文献が途絶えており検証できないらしい。

あるいは由来は同じでなくても、言語接触があり互いに影響しあって似てきたのかもしれない(言語連合という)。

特に本稿では中国語由来の漢語表現で各言語を対照したものであり、本来は各言語の固有語で対照したほうが望ましいのかもしれない。

 

中国語とベトナム語の歴史的関係性、日本語と韓国語の歴史的関係性──。この「問題を解決する」ことができる日はくるのだろうか。