アジアのお箸

中国語・韓国語・ベトナム語・広東語が似ているので同時学習してみるブログ(東アジア漢字文化圏の言語の比較・対照)

【大学】を何というか

大学を意味する言葉ですが、各言語とも大体は似ていますが、少し違いが見てとれます。

 

日本語

だいがく(大学)

 

中国語(普通話

Dàxué(大学)

Xuéyuàn(学院)

 

韓国語

대학(大學)

대학교(大學校)

 

ベトナム語

Đại học(大学)

Trường đại học(場・大学)

Viện đại học(院・大学)

 

日本語は【大学】を音読みします。

 

中国語では微妙に異なり、総合大学は【大学Dàxué】ですが、単科大学は【学院Xuéyuàn】と表現するようです。

 

韓国語でも総合大学と単科大学を区別して、総合大学を【大學校대학교】、単科大学を【大學대학】と表現するのが一般的なようです。

韓国語では残念ながら現在ほとんど漢字は使われなくなってしまっていますが、あえて漢字で書く場合は【学】ではなく【學】となります。

これは元々の漢字が【學】だったのを、日本と中国(大陸)が【学】と簡略化した一方で、韓国では簡略化する前の正字が残り続けているからです。このあたりの事情は台湾や香港で繁体字と呼ばれる【學】を使い続けているのと同じですね。

 

ベトナム語では【大学Đại học】あるいは【場・大学】や【院・大学】をベトナム漢字音で読みます。ベトナム語では【場 Trường】や【院Viện】が「学校」を意味し、類別詞として名詞の前につけることがあるようです。このあたりの感覚が日中韓とは一線を画しているように思います。

(なおベトナムでは漢字はもう使われていないので、ベトナム語の元になっている漢字をこのブログで書くときに、【学】か【學】のどちらにするかはあまり意味を持たないと考えます。便宜的に日本の新字体【学】に合わせておきました。)